①美咲ちゃんの想定される足取りを追ってみる
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最初に調査したのが、黒丸で示した美咲ちゃんが最後に目撃された場所です。
お母さんが左折するのを見送っていたとの事なので、見間違いなどはないと思います。
ここで目撃されたのを最後に、有力な目撃情報が全くありません。忽然と消えたという感じになります。
次に調査したのは、お姉ちゃん達の遊んでいた水遊び場所や椿沢周辺です。
3つの水遊び場があり、その他の水辺には道が無い為に立ち入る事は出来そうにありません。
またこの3つの水辺の範囲は、最大でも200mほどしかなく、椿沢もオートキャンプ場周辺では一筋の細い流れでした。
なぜ美咲ちゃんは、行方不明になったのだろうか?ちょっと信じられない気持ちになりました。
というのも、私はニュース報道などから、美咲ちゃんが道を間違えてしまった為に遭難したとばかり思っていました。
一方でなぜお母さんは見送っていながら、道を間違えた美咲ちゃんを追いかけなかったのだろうか?とも思っていた。
しかし、現場を確認して判明した事は、美咲ちゃんの行動には何も問題はないという事だった。
同時に、美咲ちゃんは水辺を歩いていない可能性が極めて高いという不可思議な論理が成り立つことも分かった。
まず、美咲ちゃんの行動を検証してみましょう。お姉ちゃん達は右、美咲ちゃんは左に行ったとされています。
このオートキャンプ場を初めて訪れた100名の人に「水辺に行ってください」という実験を赤丸のテント場からしたら、
お姉ちゃん達の進路をとる人はいないと思いました。ほぼすべての人が、美咲ちゃんと同じ進路になるだろうと。
理由は簡単で、黒丸の場所に立つと左側から瀬音が聞こえます。(注)沢まで約80m
普通の人なら、間違いなく瀬音のする方に向かうはず。つまり美咲ちゃんと同じように左折するわけです。
逆に、お姉ちゃん達の行った方には、広い駐車場や他のテント場もあり、そのまま降りると集落や帰り道になります。
このオートキャンプ場に来るときに通る道なので、沢が近くにないという事が判りそうな感じがします。
むしろ瀬音と逆の方向で遠回りになる、右折して水辺に行こうと思いつく方が、かなり難しいのでは?と思いました。
しかし、ここから謎は、更に深まっていきます。
もし実験をしたら、ほぼすべての人が左折するだろうと言いました。では、左折した後の行動はどうでしょうか?
ここから進路は3つあります。上の地図を見て頂くと、赤矢印の先にある3つの黒矢印になります。
右にいくと①②の水辺のある方、左に行くと③の水辺のある方、直進は橋を渡る事になります。
では、下の現場写真を使って説明したいと思います。
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写真を見てもお判りの通り、この3つの通路は車も通れる幅があり、見落とすという事はあまりないと思います。
水辺にいる友達を探す場合は、橋を渡る前に左右を探し、いなければ橋を渡って探すというのが普通だと思います。
また、そのような探し方をしていたら、間違いなく友達のいる水辺にたどり着けたはずです。距離は80mほどですから。
この①②③の水辺周辺で、美咲ちゃんのような小さい子供が歩いても危険な場所は特にないし、
橋から一番遠い①の水遊び場(お姉ちゃん達のいた)でも、80-100mほどの範囲にあります。
椿沢周辺を普通に歩き回っていたら、間違いなく行きつく場所になります。
橋を渡った可能性が高くなるわけですが、では橋を渡ってどこに行くつもりだったのか?という事になります。
その検証前に、友達が遊んでいた水遊び場を紹介したいと思います。
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お姉ちゃん達が遊んでいた水遊び場から、キャンプ場方向を撮ったキャプチャー写真です。
お姉ちゃん達は、画面中央を左から右に貫く通路を通ってきました。
もし美咲ちゃんがここに来るとしたら、右側にある階段を降りてくる事になります。
キャンプサイトは、段々畑のような構造になっております。
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こちらはお姉ちゃん達の遊んでいた水遊び場から、橋の方向を撮ったキャプチャー写真になります。
中央上に見える白い車の方向が橋になります。
橋からこの場所を見る事は出来ませんが、一つ上にある②の水辺まで探しに来ていれば、
ここでお姉ちゃん達が遊んでいる姿が見えたはずです。
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②ここまでの調査結果からの結論とこれからの調査・捜索方針について
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ここまでの現場検証の結果、絶対に間違いがないと思われる事は、次の2つになりました。
1.美咲ちゃんは、お姉ちゃん達が遊んでいる水遊び場の位置を知らなかった。あるいは勘違いしていた。
2.美咲ちゃんは、お姉ちゃん達が水遊びをしていると知らなかった。あるいは確信を持っていなかった為に、
椿沢の水辺周辺をあまり探さずに、他の場所に向かった。
なぜお姉ちゃん達が何をしているかを知らなかったと確信できるのか。
「水遊びをしているお姉ちゃん達を探しに行ったはずでしょう?」と普通は思いますが、これだと理屈が合わなすぎる。
水遊びに行ったと確信していたなら、間違いなく橋の手前で右折しています。あるいは左折して探しているはず。
そして①の場所を知らなくても②の場所に行けば、お姉ちゃん達が見える事になります。
③の水辺に関しては、あまり利用されている感じが無く、知らなかった可能性が高い。
また③の場所に行くには、テント場からほぼ直進で行けるので、③の場所にいると思っていない事が判ります。
もし③に探しに行ったけど、お姉ちゃん達がいなかったとしたら、次は当然①②の場所に向かうと思います。
現場を検証した結論としては、美咲ちゃんが水辺を探した形跡が全くないという事は明らかです。
理由としては、最上流にある③の水辺と最下流にある①の水辺の距離が最大でも200mしかない為です。
しかも、キャンプサイト周辺の椿沢は一筋で流れており、幅も2-3mほどの細い流れになります。
更に③①ともに奥に道はないので、それ以上奥を探す事はほぼないと思われます。
普通に水辺周辺を探せば、お姉ちゃん達と合流できたはずなのに、なぜ合流できなかったのか?
この事こそが、この事件の最大の謎であり、この事件解決の糸口になるのではと思っております。
上記の事から、下記の事を調査する事になります。
1.水辺を探すつもりだったのに、お姉ちゃん達と合流できなかったとしたら?
一つ目の可能性は、水辺の手前で何か事件があったという事になります。
その際は、水辺②③の手前にあるキャンプサイトで事件が起きた可能性が高い。
二つ目の可能性は、このキャンプサイト以外の水辺を探しに行ったとしたら?
他にも水辺がある?まず椿沢の調査を行い、他にもないか調べる事にした。
2.もし水遊びではなく、他の場所にお姉ちゃん達を探しに行ったとしたら?場所を勘違いしていた場合。
橋を渡った可能性が高くなり、その場合どのような進路があり、目的地になるのかを調査する事になります。
目次に戻り、現場検証より興味のある場所をご覧ください。
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