現場検証 椿沢・道志川流域を検証する


椿沢の検証1 道志川への流れ込み付近~オートキャンプ場手前まで 下地形図の赤丸付近

主な検証ポイント 流されたり、吸い込まれそうな土管の存在の有無など


オートキャンプ場周辺の地形図

  調査範囲の地形図になります。椿沢が道志川に流れ込む地点からキャンプサイト手前まで検証します。
 黒丸地点が、美咲ちゃんがキャンプをしていた場所になります。

  果たして危険個所を見つける事は出来るのでしょうか?

椿沢が道志川に流れ込む合流点

  こちらが、椿沢が道志川に流れ込む場所になります。
 画面下を右から左に流れる清流が道志川です。椿沢は画面中央に見える細い流れになります。

  ここから沢を登りながら上流を目指しました。
 危険個所の発見、流される可能性、椿沢の源流に迷い込む可能性など、多くの検証が出来ると思います。

椿沢の幻想的な風景

  一番最初に目を奪われた風景になります。幻想的で、とてもいい雰囲気が漂っておりました。
 この周辺で行方不明事件が起きたことが嘘のように感じられました。

岩の大きさを比較する為の自撮り写真

  このように人物を入れて撮影すると、岩の大きさが判りやすいと思います。
 これから写真に出てくる岩の大きさは、やや大きめの岩だなと感じたら2-3m位の岩、大きいなと感じたら5-10m位と
 推測していただければ、雰囲気が判りやすいと思います。

椿一の橋の風景

  この橋は、椿一の橋です。椿沢で一番下流にある橋になります。
 キャンプ場にあるのが椿二の橋で、この2つの橋がよく利用される橋になります。

  上流には椿三の橋、一番上流に椿沢橋がありますが、林道の中にあるので、利用されることはまれだと思います。

  写真左側に獣害防止と思われる柵が見えますが、かなり広範囲に張られていますので、動物だけでなく人間の
 行動範囲も狭められており、崖などに落ちにくくなっていると思われます。

椿沢を捜索する捜索隊の様子

  もっとも捜索されたのが、この椿沢かもしれません。
 この日も岩陰や落ち込みなどを丹念に捜索されていました。

  お話を聞くと、かなり奥深い場所もあり、1m以上の場所も数カ所あるとの事でした。

椿沢沿いにある朽ち果てた小屋跡
小屋は屋根だけが残っていた

  更に進むと、捜索の模様が放送されていた屋根だけ残った小屋跡が出てきました。
 まさかこんな場所にあったとは?とても意外な感じがしました。

  造りを見ると、昔のキャンプサイトの名残のような気がしました。

キャンプ場手前にある落ち込みの様子

  かなり勢いよく流れている落ち込みになります。
 水深も深く、70cmはありそうです。

  車の見える辺りがキャンプサイトになり、車の右側辺りにお姉ちゃん達の遊んでいた水辺があります。
 ここから15mほどの場所になります。

  ここまでが道志川との合流点からキャンプサイト手前までの椿沢の様子になります。


椿沢の検証2 オートキャンプ場付近 下地形図の赤丸内付近

主な検証ポイント 流されたり、吸い込まれそうな土管の存在の有無など


オートキャンプ場周辺の地形図2
オートキャンプ場内にある水遊び場2

  オートキャンプ場には3つの水辺があり、ここは真ん中の水辺になります。
 もしお姉ちゃん達がこの場所で遊んでいたなら、橋からも見えたと思います。
 木立の陰で判りにくいですが、画面中央の上側に橋が写っております。

オートキャンプ場内にある水遊び場3

  こちらが最も上流にあり、美咲ちゃんたちのテントから一番近い水辺になります。
 お姉ちゃん達はここで遊ばずに、200mほど下流の水辺で遊んでおりました。


椿沢の検証3 オートキャンプ場より上流~林道がある付近まで 下地形図の赤丸付近

オートキャンプ場周辺の地形図3
椿三の橋

  こちらが椿三の橋になります。この橋には林道が通っているので、簡単に来ることができると思います。
 しかし、小さい子供がこの沢を登ってくる可能性は、とても低い気がします。

椿三の橋の橋げたの様子

  こちらが椿三の橋の橋げた付近の写真になります。
 雨宿りや夜露をしのぐなら、橋の下は絶好かもしれません。

椿沢の堰堤群

  こちらが椿沢堰堤群になります。おそらく椿三の橋や椿沢橋などの林道が整備されたのは、この建設の為だと
 思われます。沢登りはここまでで、林道を迂回して堰堤の上部に行く事にしました。

椿沢堰堤の俯瞰写真

  こちらが堰堤の上部から撮影した写真になります。
 正面の崖が、今までの遭難を研究してきた経験から、滑落の最有力と思った場所になります。
 残念ながら、降りて捜索する事は出来ませんでしたが、今でも可能性が一番高いと思っております。

椿沢堰堤の上流風景

  こちらが堰堤の上流部になります。
 今までの岩がゴロゴロした感じから一転、穏やかな雰囲気の場所になったので意外な感じがしました。

椿沢橋

  こちらが最上流にある椿沢橋になります。
 林道は右手奥に続いており、やがて消えます。
 キャンプ場からここまで林道を道なりに来ると約1kmで、林道の一番奥までいっても約1.5kmほどになります。


椿沢の検証4 林道が無くなり、沢歩きでしか登れない付近から源頭付近まで 下地形図の赤丸付近

椿沢上流部の地形図
椿沢上流部の風景1

  沢を登っていくと、根こそぎ倒れている木が多くなってきました。土が弱く、木を支えきれないようです。
 斜面も険しさを増し、地形図を見て感じていたとおり横方向の移動は難しそうです。
 もしこちらに迷い込んでいたら、一発で見つかっていると思いました。

椿沢上流部にある尾根の様子

  途中までなら上がれそうな尾根も出てきましたが、捜索隊の通った痕跡すらありません。

椿沢上流部の様子2

  かなり登ってきましたが、清らかな流れは健在です。
 途中で水を飲みましたが、今まで飲んだ沢水の中で一番おいしいと思いました。
 皆さんも機会があれば、ぜひ飲んでみてください。しかし、下流の水は飲んではいけません。

椿沢上流部の様子3

  椿沢の沢登りで気を付けたことは、落石や土砂崩れなどでした。
 一目で判るほど土が弱く、崖や斜面から落石や木がそのまま倒れてきてもおかしくなかった。
 もし崩れてきた際の直撃コースになりそうな場所は避け、一部は沢から崖を巻いて上流に向かうなどしました。
 これだけ水量が豊富にもかかわらず、本流に滝がないという事も地質の弱さ故でしょう。

椿沢上流部の捜索終了地点の様子

  ここが椿沢の調査終了ポイントから下流を撮った写真になります。
 かなりの急斜面になっており、ここから上が2mほど垂直に上がっておりました。
 登れない事はないのですが、もし転落した場合には、ここの幅1mほどの岩棚で止まれなかった場合、
 かなりの距離を滑落する事が想定されました。リスクが高いのでここで止める事にしました。

捜索ヘリの様子

  9月27日は、ボランティアから最初の遭難者が出てしまった日になります。
 ボランティアから崖から転落したと救助依頼の電話があった後に、連絡がつかなくなってしまったようです。
 このヘリは、そのボランティアを捜索していたようです。

  私が崖の中腹で休んでいたために、遭難者と勘違いしたようです。
 この後もボランティアから数名の遭難者が出てしまいました。


道志川流域の検証 下地形図の赤枠付近

道志川周辺の地形図
道志川の魚図鑑

  道志川はとても清らかな水が流れており、釣りのメッカでもあるようです。

おとり鮎や釣り券販売所

  もしかすると他の水遊び場に探しに行った可能性もあるとみて、道志川沿いを調査してみました。
 この地点はキャンプ場から約1km地点になりますが、この付近以外では川に降りれる場所がありませんでした。

  ここからしか降りれないので、おとり鮎や釣り券の販売所を設けているのかもしれません。

道志川の瀬の様子

  川幅がない分、勢いは強くなっております。
 川岸の雰囲気を見ても、崖になっている場所が多くて、降りれる場所がない事が判ります。

道志川での自撮り写真

  何度か川を渡りましたが、川幅が広く平均して流れている場所でも水深70cmになる場所があり、慣れていないと
 簡単に流されてしまうと思います。苔が生えている石もあるので、特に注意が必要でした。

  万が一に備えて、ペットボトルを即席の浮力材として使用しました。

道志川と周辺の崖の様子

  こちらが河原と崖の様子です。
 崖の上に道路が通っているわけではないので、このような場所の崖から落ちる可能性は極めて低そうです。

道志川のトロ瀬と崖の様子

  このように川幅が狭く、ゆったりと流れて見える場所を渡る事は出来ません。

  深く、水の勢いが強くなる為です。

道志川沿いの崖中腹より撮影した写真

  こちらが崖を中腹から撮影したものになります。
 個人的には、道路や民家が近くにない崖で滑落した可能性は低そうに思っておりました。

道志川に川岸に流れ着いた真新しい子供用のサンダル

  河原では、真新しい子供用のビーチサンダルを見つけました。
 道志川沿いに水遊び場があるのか?キャンプ場周辺の沢から流れてきたものなのか?

  いづれにしても、水遊びをしている子供がいる事は間違いない。
 沢遊びで流される可能性は低く感じたので、道志川沿いをその後も調査しましたが該当箇所を発見できず・・・

道志川の淵の様子

  その後も崖続きで、本当に水遊びできるような場所、河原に降りれる場所が一つもない・・・
 しかし、椿沢を調査した限りでは、椿沢での遭難の可能性はとても低く感じた。

  付近の崖は捜索隊によってくまなく捜索されつくしているはず・・・果たしてどこに可能性が残っているのか?

道志川に架かる橋の様子

  この橋より下流に行く可能性は低く、何かモヤモヤしたものが残ったまま道志川の調査を終えた。

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